平成の短歌バトル

第236回 平成の短歌バトル

炊き出しの列に並んで汁を待つ暖友たちのブリーフ白い

四十人そこら死んだとニュース見た地震だったかミサイルだったか

組み合った春キャベツの葉をごわごわと剥いては巻いて荒く千切り

この辺りリンゴの花が咲いたとか歌人の石碑やや読みづらし

吊り革にしがみつき膝がくがくと立ってるだけのもはや抜け殻

組み合わせ次第でなんとかなるかもと思わせぶりな俺の遺伝子

歳時記をぶん投げ過ごす北の街名残の雪に桜落ちぬる

サイドからミディートマトに刃を入れてCGみたいなソリッドの面

眼を見つめ訴え続ける猫の眼を「だから何だ」と見つめ続ける


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