うつむいて絵筆を握る老画家の乳房が垂れて花瓶に挿さる
幾百の鳥居くぐってやって来て戻る時にはほんの一〇分
借金もしたし親は肝炎だったけど電話で日常ブレるのしんどい
さっきまで働いていたヒーターをファンの異音で廃棄する
偉人より歳を越したる誕生日成してないのか生きているのさ
立冬の風に吹かれて穴もなく海綿体はやわらかいまま
親戚が今は何人いるのやら知らぬが仏どんだけ仏か
コーヒーを淹れてもらって今晩も飲むか眠るか夜の瀬戸際
質感がリアルすぎても躊躇うなキンタマーニ高原美術館
ご参加ありがとうございました。