第193回 平成の短歌バトル結果

作品作者得票
隙間からごろりと現るホッケの身ならば徳利一本追加でごんぱち1
秋の田の稲穂のこうべの垂るるさえ憎しと思うこころの風おと
半分にそれから各々三つに切り二食で食べる柿の適量ごんぱち1
夕空に溜息つけば眠り猫寝言でこたえまた眠り込む蛮人1
間に合わせステーキナイフでバター塗るなんだかこれで足りてきているごんぱち1
苛立ちと倦怠にただ閉ざされてウイスキー処せば首軽くなる蛮人1

最多得票数が最多得票作品数以下であったため、
規定により今回のチャンピオン作品はありません。

掲載ミス等ございましたらご連絡下さい。

推薦作品と感想

隙間からごろりと現るホッケの身ならば徳利一本追加で

推薦理由:

「隙間からごろりと現る」に徳利追加の必然がある。実に、この必然こそ世界観のすべてを決めている。テレビの芸人の食レポなんてこの表現力からすれば存在の価値などない。

登録:このバトルの参加作者

半分にそれから各々三つに切り二食で食べる柿の適量

推薦理由:

柿食えば 二人で三口 法隆寺

登録:このバトルの参加作者

夕空に溜息つけば眠り猫寝言でこたえまた眠り込む

推薦理由:

こういう時の猫は、にゃあではなく、くぐぅと唸る。

登録:このバトルの参加作者

間に合わせステーキナイフでバター塗るなんだかこれで足りてきている

推薦理由:

それはバターナイフというにはあまりにも大きすぎた。大きく……分厚く……重く……そして大雑把すぎた。それはまさに鉄塊だった……が、足りてきている。
むしろ美味そうなので良い。

登録:このバトルの参加作者

苛立ちと倦怠にただ閉ざされてウイスキー処せば首軽くなる

推薦理由:

ストレスを酒が呼ぶのか酒を呼ぶのか。
とりあえず、今日目の前はそれで良し。

登録:このバトルの参加作者