第123回 平成の短歌バトル
クリーニングセール狙って出しそびれとりあえず着る去年のコート

ほうれん草二束買って茹で終えて何を作るか考え始む

一枚を壁に残してカレンダーは語るでもなく左右に揺れる

最近はストーブが点く消されれば早めに蒲団に入らうと思ふ

親戚が集まる松の廊下では足裏あうらを付けて歩けぬ聖地

泥泥とした夢の残滓をなぞりつつ濁った部屋の窓ひらく朝

米炊きし最中抜けゆく蒸気圧炊けてくれよと掌合わせる

名前出す出さない事で大袈裟な見取り図孤島ヴォイドを作る


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