第30回平成の短歌バトル結果


得票分散につき、QBOOKS規定に基づき無効といたします。

No. 詠者 得票 備考
04 ものごとの終わりはいつも永遠を幻視している良くも悪くも 兎六 2
05 朝露を集めてまわる妖精がいるかも知れぬグリーンベルト
06 街へ行く人の流れは絶えずして必ずもとの電車がもどる
08 一葉の写真それだけ残されて砂糖少々良く混ぜる匙 越冬こあら
10 ケータイの向こうに凝る沈黙が最後の声を呑み込んでゆく お気楽堂
12 あなたへの恨み辛みの歌三首あと半行はなんと書こうか
07 予見して経過に耐える器官あり心がそれを妨げている 越冬こあら 1
09 失敗を笑って許せないのならどうして歌謡曲なぞ歌う
11 好色な男に愛想振りまいてショールの下で冷えてゆく肩 お気楽堂
3*5=15


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推薦作品と感想
感想: 08 一葉の写真それだけ残されて砂糖少々良く混ぜる匙
 なにが起こったかは書かれていないけれど感傷的な時間。 
「良く混ぜる匙」といういい方の几帳面さが、独特です。
10 ケータイの向こうに凝る沈黙が最後の声を呑み込んでゆく
11 好色な男に愛想振りまいてショールの下で冷えてゆく肩
 ワンシーンのドラマ。 感動のポイントを押さえるのが上手い。
票者: 当バトル参加者

感想: 04 ものごとの終わりはいつも永遠を幻視している良くも悪くも
 そういうものなのかも知れませんねえ。納得です。
10 ケータイの向こうに凝る沈黙が最後の声を呑み込んでゆく
 凝る(こごる)という読みで宜しいでしょうか。受話器に吸い込まれそうな気分が上手く表現されていると思いました。
12 あなたへの恨み辛みの歌三首あと半行はなんと書こうか
 怖いです。半行は空白のまま? もっと恐いです。
票者: 当バトル参加者

感想: 06 街へ行く人の流れは絶えずして必ずもとの電車がもどる
 下句のスカし方が好き。ふとつまづいちゃったらずっとそこで足踏み状態になって自分だけ取り残される疎外感を感じる。
07 予見して経過に耐える器官あり心がそれを妨げている
 人間も動物だが、体に主導権を取らせるわけには行かない心の矜持もある。ただ、病気の場合には動物としての本能に任せた方が良いこともあるのがつらいとこ。
09 失敗を笑って許せないのならどうして歌謡曲なぞ歌う
 たぶん、そんな自分が腹立たしくて。
票者: 当バトル参加者

感想: 05 朝露を集めてまわる妖精がいるかも知れぬグリーンベルト
 いるかも知れぬ。日常から意識が乖離する一瞬。
08 一葉の写真それだけ残されて砂糖少々良く混ぜる匙
 これも「乖離」である。
12 あなたへの恨み辛みの歌三首あと半行はなんと書こうか
 三行半が短歌とは、洒落ているのか、洒落ゆえにマジなのか……。
票者: 一般読者

感想: 04 ものごとの終わりはいつも永遠を幻視している良くも悪くも
05 朝露を集めてまわる妖精がいるかも知れぬグリーンベルト
06 街へ行く人の流れは絶えずして必ずもとの電車がもどる
 三首共一点に収束して行く世界観に魅力を感じます。
票者: 当バトル参加者

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