感想: |
14 やがてみな直線となる夏の海
離れていくのでしょうか、それとも世界が終わるのでしょうか。
不条理な直線ですが、夏の海なので納得してしまいました。
15 腹痛の子供も眠る夏の夜
やっと眠れたのですね。
お母さんもお子さんもおつかれさま。
くったりと汗をかいて眠る姿を想像します。
05 凌霄花まだ処置室から帰らない
さぞ心配でしょう。
凌霄蔓の鮮やかな色は不吉にも希望にもならず、ただ夏の日の時間がじりじりと過ぎて行くように感じました。
11 葉桜の陽を隠すよな見せるよな
ちら、ちら、いやん。
というわけでもないでしょうが、煮え切らない独特ないい方がおもしろいと思いました。
09 どくだみを折る指清く清く圧
小さいころドクダミは毒草だと思っていました。本当は薬草なのに。
においの強いあの草を折る指を清いとしているところがいいと思います。 |