株日記外伝
『知識ゼロからの確定申告』
……その19

by ごんぱち



○二月某日『順延か』

 今年も、確定申告の季節がやって来た。
 厚木の一番街近くのアーチに、黄色い横断幕が。
 それから、市役所の壁にも縦断幕(そんな言葉があるのかどーかは知らん)。
 三月十五日まで。
 確定申告は自分で書いて、お早めに。
 十五日……。

 えー、諺に、二月は逃げる、と申しまして、元々日にちが少ない上に、何かと忙しい時期であったりする訳でございますな。
 まあ、要するに、つまり、なんですわ。
 確定申告は、まだしていない、と、まあそういう事になる。

 こう、ズルズル先延ばしにしてしまう感じも、またライブ感覚で良いのではないか、という言い訳を含んでいたりする。
 善男善女が、清く正しく確定申告する話なんてのは、多分税務署辺りがパンフレットに載せて無駄に無料配布しているだろうし。

 従って、今月もネタらしいネタはないかなー、と思っていたら、今日一つ気になる事を仕入れたので、これ幸いと書いてみる。

 バイト先の人が、遺産相続か何かで貰った株を売り払ったのだそうな。
 株式投資をバリバリやるタイプでは全然なく、売るのにも「どうしたものやら」と、証券会社に訊ねに行ったという事なのだが、売り時は良くて、それなりの儲けになったとか。
「株持っててもよく分かんないし、お金にした方が良いと思って」
「そりゃそうですねー……あ、ただ、利益出たんだったら、確定申告しないと追徴来るかも知れませんよ」
「えっ!?」
 この「えっ!?」である。
 タンス株を窓口に持って来た、明らかに何も知らなげな客に対して、証券会社は売買の世話しかせず、税金のぜの字も言わなかった、と、まあそういう事になる。
 別に証券会社を責めている訳ではなく、何でだか知らないが(多分、面倒だから)、この一連の株ブームというヤツには、その後の税金の支払いに関するハウツーが、ごっそりと抜け落ちているような気がする。

 無論、特定口座だと源泉徴収だから、損を出さない限り(損は繰り越せる)申告の必要はない訳だが、その辺からして分かってない人は、かなりいるのではなかろうか。
 そもそも、キャピタルゲイン課税の優遇税制が二〇〇七年までで終わる事をどれだけの人が知っているのだろうか。
 例えば一〇〇万円値上がりをした株を売った時の税金が、二〇〇七年中までは一〇万円で済むのに、二〇〇八年以降は二〇万円も取られるという事に、一体どれだけの投資家、もしくは投資家予備軍が気付いているのだろうか。

 その意味で、このエッセイは実にネタ的には良い所をぶち抜いているのでは、と、思いはするのだが、そもそもこのエッセイはハウツーな部分があるのかどーか、という疑問もなきにしもあらず。
 やっぱり資料的な部分も補完した、笑って為になるエッセイを目指すべきなんだろうなあ。
 しかし、ボディの部分のテンションがこれですわ。
 全然張ってなくて、ゆるゆるですわ。
 この辺りを、どうにかできんもんかねぇ。



<株の話>
 チムニー(3362)の値上がりに気を良くしていたら、ゲオ(2681)の分割の話が入って来た。
 優待カードを切らすのもシャクだなぁ、と思っていた事もあり、早速買い付け。434000円なり。
 更に、ヤフーファイナンスのニュースを見ていたら、NDソフトウェアが上場するという。
 NDソフトウェア(3794)というのは、介護請求ソフト「ほのぼの」シリーズを作っている(別の物も作っている)会社である。自分の勤めている介護施設でも使っているソフトで、なかなか使い勝手も良い。
 自分が顧客になりたいか、というのが買いの判断基準の一つでもあるし、ここは一つ買ってみよう、と、初値後の高値を叩いて戻しつつある9500円(単元100株)で買い付け。
 が、しかし。
 日に日に下がる。
 700円とか800円単位で下がる。
 地合も確かに悪かった。
 悪かったが。
 ふと頭をよぎったのが、アトラス(7866)のチャート。
 上場時の初値は9000円から、一気に急降下し、僅か一年で2000円割れ、その後じわじわ400円台まで下げ、現在は600円台という。
 ……初値付近で買うのは、ハイリスク過ぎる。
 迷いながらも損切り決定。
 7200円(100株)。
 230000円の損。
 うーむ。
 これは、痛い。
 二月はその後ズルズルと全体的に値を下げて行った。
 一応下げの流れの中で、チムニー(3362)の買い増しをして5株となった。
 結局総資産評価額は、300万円台の前半に逆戻りしてしまった。
 まあ、しばらくしたら上がるとは思うし、140万円分は現金でリスク分散はしているから、あまり慌てる事もないけれど。

 今回気付いた事。
 損切りした場合、その後の株価が下がっていると、何だか得した気分になる。
 が、当然、それはそんな銘柄を選んだ時点で判断が間違っていたのであって、大して偉くはない。
 悔しい思いをいっぱいしている時の方が、実は儲かっているのではなかろうか。
 何となれば、上がり調子のゲオを売買していた時は、「ああっ、もっと買い増ししていれば」とか「ちょっと売ってるうちに値上がりした!」とかあって、それで結局資産増えてた訳だし。







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