株日記外伝
『知識ゼロからの確定申告』
……その6

by ごんぱち



●1月某日『明日にやるさ』


 前回「確定申告書類を作ろう」で引いたけれど。
 今現在、一月三十一日、作っていない。

 今日出来る事は明日に延ばし他力に任せ、百寺巡礼をするのが、五木寛之的であるから仕方がない。
 ……五木寛之に何の繋がりもないが。

 二月が提出であると言われている書類を、一体どうして一月に作る必要があるのかね! さあ、どうだね、君、言ってみなさい!
 仮にだよ、一月に作っておいて、盗まれたらどうするね? 家が焼けたらどうするね? なくしたらどうするネ! 大変困るヨ! 四〇〇〇年の歴史で偽造スルカ(変な語尾は、外国人になる恐れがあるので控えましょう)?

 まあなんつーか、ギリギリになるまで書類作る気にならんのじゃもーん。
 低テンションエッセイでお送りしております。ええ、ええ。
 ほらさ、こういうテンションでも、どーにかこーにか確定申告出来ちゃったら、「まあ簡単!」とか「ボクにも出来た!」みたいで良いじゃないですか。
 ってのは、前も言ったような気がするけれど。

 で、ネタらしいネタがないのでこれで――。

 と、思ったら、ウツミ屋証券から一通の封書が届いた。
 中に入っていたのは、一月四日付けの「特定口座年間取引報告書(投資家交付用)」。
 なるほど、特定口座だと売買益分が源泉徴収されるとは聞いていたけれど、こういう形で報告があるのか。
 ふむふむ。
 で、書類を細かく見ると――。
・譲渡対価の額:¥0
・取得費及び譲渡に要した費用の額等:¥0
・差引金額:¥0
・所得金額:¥0
・源泉徴収税額:¥0
 ……特定口座に切り換えてから、株の売買を全然やっておらんのよね。
 塩漬け?
 失敬な。
 目標額に達しないから、配当取りにしているだけじゃい。
 言うなれば浅漬けだな。

 ――漬けは一緒なんだ。


 こいつ自体は、今年は結局何にも生きないのだろうけれど、さて、株式について言うと、前年度分が赤字扱いになんのかなぁ?
 つまり、百万の現金を株に替えたまんまだから。
 その損失を三年ぐらい繰り越せるって話を聞いた気もする。
 が、そういう事は、実際にやってみた時に、何となく分かるだろー。
 そーだそーだ。
 基本は「下手の考え休むに似たり」。
 やってみなけりゃ分からない。


 それから少しして、封書がもう一通届いた。
 送り主は実業之日本社。
 え? まさか、新たな原稿依頼か(こんなの書いている奴が図々しい)……と、中を開いてみると。
「報酬、料金、契約金及び賞金の支払い調書(原稿料、印税、画料等用)」
 印税の税金その他のデータでした。
 そっか、こういうの出してるんだ。
 へー。
 既に源泉徴収されていたのだな、うんうん。
 しかし、タイトルが回りくどいったら回りくどいよなぁ。
 でも「給料」ではないから、こうなるんだな。


 さてさて。
 疑問を投げるだけ投げておこうかな。
 明日のあたしの為に。
 確定申告と言えば、必要経費で脱税(人聞きの悪い)が定石らしいけれど、果たしてどの辺までが経費なんだろう?
 いや「その収入の為に使った金」まではOKさね。それは何となく分かっている。
 でも、例えば十年前に買った机の代金は経費になるのか、とか、次の本の為に買った資料はどうか、とかね。
 「苦節十年でようやく一冊目の本」だとしたら、それまでにボツになった作品の為に買った資料代だの、プリンタ消耗品代だのをまとめて載せてしま――えないだろうなぁ、やっぱし。


 次回こそは、確定申告をするであろう――と、淡い期待を(そんなに曖昧なんかい)抱きながら、今日はここまで。


 ――続きは、次回。


――その5  その7




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