バス逃し二つ向こうのターミナル走りて向かう残り七分
給料の前日以外と残ってる交通カードに入れておこうか
春疾風うち吹き鳥の流れ飛ぶ彼方に電線つなぐ人あり
春疾風(はやて)俳句の世界がふと覗く台所の北窓を揺らし続けて
春北風(ならい)俳句の世界は奥深い洗いの場面で窓が風揺れ
湯上がりにジャンパー羽織り小走りに出し忘れていた手紙ポストへ
北窓が風に揺らされゆで卵のカラが散らばるシンクの前に居る
目覚めれば午前三時の天井の夜気は冷たく両肩に触れ