第92回 平成の短歌バトル
この時期は鼻見なんだと笑う人仕事は耳鼻科アレルギー専

したくさをふみつつあゆむりんどうにていかかづらのあまきゆうわく

しっせいのつけをはらわぬせいじかのやめるをしらぬこくみんのさが

なるようにしかならぬせんそうほうきことばをみればどちらにもとれ

灰色か銀の「げんき」に拡大す空家にペイントされし文字かな

胸痛をまぬがれ難し東京に通じる道は細きものかな

近づけばお堀のコイが寄ってくるどうせ餌などもらえないのに

春雨に打たれて帰り風呂直行明日の天気はまあいいや寝よ

心拍が秒読みのごと高鳴って寝付けない夜 何の秒読み

朝地下へ潜って銭を勘定し夜中に這い出る仕事なのです

白色の「げんき」の文字は拡大し色も変えたり走り目撃

毎朝のエレベーターに女学生目を合わせたら多分通報

恋は恋、鯉は鯉だけど苦しくてパクパクしてる息もできずに


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