第70回 平成の短歌バトル
クリアせぬままのゲームが積まれ行く彼が落ちたか我が錆びたか

遠来の友と過ごした帰り道来た時と何も変わりないのに

下駄箱の下で動かぬ怯え猫雷鳴忘れちょいとからかう

海ひらき山もひらいて店閉まる節電の街満天の空

今日もまたロマンチックを出し惜しみ回送列車が滑り込む夜

思い出が化石の様によみがえり蜻蛉がヤゴに退化する時

唇をコーラルピンクで彩って2、3割だけ饒舌になる

土浴びの雀の一羽快適な土を何度も羽で持ち上げ

煩悩の夜の長さが退屈でゲームは暇つぶしにもならない

履歴から君の名前が消える頃「元気ですか、」と呟いてみる

六月みなづきはさつき通り過ぎました踏みすぎつきづきふみづきふづき


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