第32回平成の短歌バトル結果


得票分散につき、QBOOKS規定に基づき無効といたします。

No. 詠者 得票 備考
07 使い古しの幸福論を撮り溜めてラベルもつけずに棚にしまひぬ 赤胡 3
10 終電をわざと見送り恋人も家へ帰した夜に読む本 兎六
11 冬の日の影は長くてため息のすきにどこかへ逃げてしまった
03 今宵また孤独が孤独を詠んでいるエリナー・リグビー、ファザ・マッケンジー 越冬こあら 2
01 虚ろ気に前見て気張る黒犬のひり出す冬の気配は湯気立て 1
04 青空を背にして渡るカワセミの姿瑠璃色危険も背負う 彦星
05 カワセミを守りし川の竹薮をかって戻さぬ河川改修
06 カワセミの羽根色あだの冬の川悪い奴等に狙い撃たれむ
3*5=15


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推薦作品と感想
感想:  03、04、11。(感想なし)

 選句者がはじめてなので有効としますが、選句には感想をつけていただきますよう、おねがいいたします。
票者: 当バトル参加者

感想: 01 虚ろ気に前見て気張る黒犬のひり出す冬の気配は湯気立て
 たしかにああいうとき犬は虚ろな顔をしています。
 そんなところを観察されてちょっと同情。
06 カワセミの羽根色あだの冬の川悪い奴等に狙い撃たれむ
 悪い奴等という言葉に惹かれます。ちょっと大げさで時代がかっていて。
07 使い古しの幸福論を撮り溜めてラベルもつけずに棚にしまひぬ
 幸福論というコトを物体のようにみなして扱う。
 こういうやり方の歌が好きなんです。
票者: 当バトル参加者

感想: 07 使い古しの幸福論を撮り溜めてラベルもつけずに棚にしまひぬ
 人と幸福との距離感がうまく表現されています。
10 終電をわざと見送り恋人も家へ帰した夜に読む本
 って、どんな本? 思わず引き込まれました。
11 冬の日の影は長くてため息のすきにどこかへ逃げてしまった
 幻想的です。冬にふさわしい。
票者: 当バトル参加者

感想: 07 使い古しの幸福論を撮り溜めてラベルもつけずに棚にしまひぬ
 ありふれたものならきおくかさねあい
10 終電をわざと見送り恋人も家へ帰した夜に読む本
 本とうの恋人よりもよいひとよ
11 冬の日の影は長くてため息のすきにどこかへ逃げてしまった
 あっという間の日没の冬の闇
票者: 一般読者

感想: 03 今宵また孤独が孤独を詠んでいるエリナー・リグビー、ファザ・マッケンジー
 後の二人は存じないけれども、「孤独が孤独を詠む」作業とは核心をついている気がします。
05 カワセミを守りし川の竹薮をかって戻さぬ河川改修
 守れという人と、河川の改修で豊かになろうという人。正義の反対はまた別の正義。
10 終電をわざと見送り恋人も家へ帰した夜に読む本
 ひとり、家ではないどこか。自分だったらなにをチョイスしようかと思う。……そこで本を読める人はかっこいいんだろうなぁ。
票者: 当バトル参加者

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