第13回短歌バトル投票用リスト

* 越冬こあら
01 誰が飼い慣らしたんだか知らないが飼い慣らされた俺がいる檻
02 思い出し笑いしながらゆっくりと雲の階段上る我であり
03 吊革に鎖骨から下ぶら下げてケータイ親指愛情確認

* 桐生遥歌
04 裏庭のダンプカーの裏で戯れて僕らは大人の真似事をする。
05 川岸でおたまじゃくしと同じ顔。大人になれない僕たちは。
06 「暑いって言ったら余計、暑くなる。寒いと言え」と、言ってみる。

* 兎六
07 寝転んだ犬の瞳は濡れている麦茶持ち込む離の二階
08 青梅の径を過ぐるや自転車に一息梅の香気たまわる
09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す

* 沙汰
10 月もなき夜空の月を見上げつつきみが衣の袖を絞りつ 
11 いまはまつ このぬくもりをすてきれず いつかこわれるきっとそのひを  
12 傘忘れ一緒に入れてと頼み込むトートバックに折畳み傘

* お気楽堂
13 学生の頃と変わらぬ古書街のグリーナウェイを求めし書店
14 「久しぶり」ファーストキスの思い出がすっかり親の顔して笑う
15 その場所は知らないそんな思い出はない君はいつ誰と行ったの

* 駄々
16 母が死に祖母が死んでこの鏡台お前が使えばいいのにな
17 いつもより早く寝たというだけで消えぬと思った憎しみが消え
18 金の匂いが少しもしない古本屋のCDと本

* ようこさん
19 たまごむくするりとむけてそれきりの文学的に面白味無し
20 ひからびた言い訳ばかりそこかしこ拾ってくくって門口に吊る
21 幾年も拾い続けし言い訳の束に今日こそ火をつけてやる



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