第13回平成の短歌バトル結果

おめでとうございます!
洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す 兎六

以上の句が特選とされました! おめでとうございます!

エントリ 作品 作者 得票
09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す 兎六 5
01 誰が飼い慣らしたんだか知らないが飼い慣らされた俺がいる檻 越冬こあら 2
04 裏庭のダンプカーの裏で戯れて僕らは大人の真似事をする。 桐生遥歌 2
06 「暑いって言ったら余計、暑くなる。寒いと言え」と、言ってみる。 2
14 「久しぶり」ファーストキスの思い出がすっかり親の顔して笑う お気楽堂 2
19 たまごむくするりとむけてそれきりの文学的に面白味無し ようこさん 2
21 幾年も拾い続けし言い訳の束に今日こそ火をつけてやる 2
02 思い出し笑いしながらゆっくりと雲の階段上る我であり 越冬こあら 1
03 吊革に鎖骨から下ぶら下げてケータイ親指愛情確認 1
05 川岸でおたまじゃくしと同じ顔。大人になれない僕たちは。 桐生遥歌 1
12 傘忘れ一緒に入れてと頼み込むトートバックに折畳み傘 沙汰 1
15 その場所は知らないそんな思い出はない君はいつ誰と行ったの お気楽堂 1
17 いつもより早く寝たというだけで消えぬと思った憎しみが消え 駄々 1
20 ひからびた言い訳ばかりそこかしこ拾ってくくって門口に吊る ようこさん 1
3*8=24


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推薦作品と感想
感想: 05 川岸でおたまじゃくしと同じ顔。大人になれない僕たちは。
おたまじゃくしと同じ顔・・・想像すればするほど悲しく可笑しい
若いっておたまじゃくしなんだ。と改めて思う。そうかもな
どうりでこのごろあたしがまがえる・・・悲しい。

12 傘忘れ一緒に入れてと頼み込むトートバックに折畳み傘
かわいいです〜〜

15 その場所は知らないそんな思い出はない君はいつ誰と行ったの
話しながら・・・あっまずいちがう人と行ったんだ・・・と向こうも思ってるかも・・・
その後どうなったのか・・気になる
票者: 当バトル参加作者

感想: 02 思い出し笑いしながらゆっくりと雲の階段上る我であり
大往生なのでしょうか、逝く前の余裕のようであります。
06 「暑いって言ったら余計、暑くなる。寒いと言え」と、言ってみる。
寒いと言えって言われても・・・。
09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す
生活のにおいと自然のにおいがします。抽象的なのに情景が浮かびます。
票者: 当バトル参加作者

感想: 03 吊革に鎖骨から下ぶら下げてケータイ親指愛情確認
 これはうまい。描写力だ。
09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す
 うへへへへ。うへへ。(何か思い出したらしい)
14 「久しぶり」ファーストキスの思い出がすっかり親の顔して笑う
 ある。これはあります。SNSで中学校の同級生見つけたりとか。
票者: みやたけ

感想: 19 たまごむくするりとむけてそれきりの文学的に面白味無し
  前々回のご本人の歌を踏まえて、今度は「文学的に面白味無し」とは!
  なるほどなぁと感嘆いたしました。
20 ひからびた言い訳ばかりそこかしこ拾ってくくって門口に吊る
21 幾年も拾い続けし言い訳の束に今日こそ火をつけてやる
  連作ということで、どちらか一作にして他のを選ぼうかとも思ったのですが、「今日こそ火をつけてやる」と言いながら、やっぱりぐっと堪えてまた明日から「拾ってくくって吊る」日々が続くんだろうなぁと思うとどちらも捨て難く。

 他にも落とし難い歌が多くて非常に悩んだが、今月はようこさんの歌三首全部頂きます。ようこさん、どんどん冴えてきますね。
票者: 当バトル参加作者

感想: 06 「暑いって言ったら余計、暑くなる。寒いと言え」と、言ってみる。
 ……言え」と言ってみる」と書いている」と感想してみる」と書いてみようか」と思っている」と、止まらない。

09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す
 父子家庭で、お父さんが娘さんの制服を洗濯している図と読みました。とうさん、毎日ご苦労さん。

17 いつもより早く寝たというだけで消えぬと思った憎しみが消え
 問題は常に自分の中にあるということでしょうか。
票者: 当バトル参加作者

感想: 04 裏庭のダンプカーの裏で戯れて僕らは大人の真似事をする。
09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す
14 「久しぶり」ファーストキスの思い出がすっかり親の顔して笑う 


04 僕らと大人の退避がいいです。
09 若さですね。さわやかな、いい歌です。
14 切ないけどあったかい。すきですね。
票者: 当バトル参加作者

感想: 01 誰が飼い慣らしたんだか知らないが飼い慣らされた俺がいる檻
ただ単純に面白いと思った。次に自分と重なった。

09 洗剤の匂ひは君の匂ひなり入道雲に制服を干す
女子の制服から透ける下着にドキドキした思い出も一緒に干されているのでは?

21 幾年も拾い続けし言い訳の束に今日こそ火をつけてやる
きっと綺麗に燃えるんだろうな。
                   (HK)
票者: 当バトル参加作者

感想: 01 誰が飼い慣らしたんだか知らないが飼い慣らされた俺がいる檻
 自分に対する微苦笑。昔はいろいろあったのでしょうか。
04 裏庭のダンプカーの裏で戯れて僕らは大人の真似事をする。
 夏で、学生で。そういう頃がありました。今でもあまり変わっていません。
 雰囲気がうまく切り取れているからかなぁ。ノスタルジーに駆られる。
19 たまごむくするりとむけてそれきりの文学的に面白味無し
 文学的な面白味をゆで卵に求めている生活。キャラクターが出ている。そして、こういう視線は好きです。
票者: 当バトル参加作者

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