第６回短歌バトル投票用リスト

◆　桐生遥歌
　わたしのて　のばしかけて　ひっこめた　なぜならきみはじゅけんせい
　雑踏で踏まれて歩くゴミ一つ　つまんで嘆いた「似たもの同士」
　突然の言葉とともに落雷で　頭も部屋も黒が溢れる

◆　安芸賢治
　禁煙のバスケ部室の焼け焦げの古びたやつを指でおさえて
　ロッカーに半年前のテーピングテープが一つ転がっている
　ポカリでもエネルゲンでもなくぬるい生茶をのんでさよならをする

◆　宮武赤胡
　木枯をチャリンコ漕ぎの朋にせん東海道を国道一号線から京都へ
　待ちわびて待ちわびてなを心臓を削る歯医者は哭くよチュイーン
　生きるも死ぬも通過していくただ一人汝の部屋でなさけないおれ

◆　沙汰
　あのひとにいいたかったなあのことば　しこりをなでてかみしめる快
　よかったのに　鬼が笑うというけれど　君と二人で語り合えたら

◆　越冬こあら
　どの看板にしろ自然の悲鳴だどの色にしろ気付け人類
　流れ図に流され流れ行くワタシ大切なもの流れフルワス
　風は温かく時間はゆっくりと流れよ僕の死後この星に

選句１
選句２ 
選句３