第2回短歌バトル投票用リスト
◆ゆふな さき
物憂(ものう)くも()涼しいうちに()目は冴えて/グラス響くよ()冷えた珈琲
叶(かな)えてよ()昇る陽炎(かげろう)()夏期休暇/会えぬあなたの()影を映して
静けさに()家路を急ぐ()星の空/昼の残り香()塩素の匂い
◆桐生遥歌
水溜り()映る顔は()涙色()あたしの顔にも()雨が降った
初めての()空を飛んだ()5月蝉()夏を知らずに()死んでいた
夏服の()汗ばむ背中()気がついて()ああ夏なんだと()空を見上げる
◆安芸賢治
もう恋ができなくなった猫に嘘のつき方とか教わった春
「ムリをすることなんてないんだよ()君は君のままでいればいいのさ」
メール打つ画面がとつぜん破裂して指の先まで嘘まみれです
◆瓜生遼子
白紙に止まる羽虫の墓無さを我が心とあなたに言いたし
不ぞろいの野菜を切るや魔の刻に蛙は哭きて闇を呼ぶらん
水張りのたらいに鮒は身を揺らし追う追う手は触(ふ)るぬめぬめしさかな
◆越冬こあら
唸るもの飛行機幼児冷蔵庫噛み合わす牙無き頭蓋骨
樹林越し煉瓦造りの古家有りタイムマシンの未だ届かず
ワタクシの内側巡る雨催いソナタの羽根で拭っておくれ
◆宮武赤胡
ひとつとせ夜半(よわ)の雨にも打たれつつバイクは西へ雲を追い越す
それってまんま『NANA』のふりぢゃないその涙目も半開きの口も
夏一つばかり土の上に置いた氷砂糖に蟻寄るを待つ
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