3.パートタイマーに就く動機別分類 パートタイマーになるには、動機が存在する。目の前の××さんは、何故パートで働こうとしたのだろう? 動機となるものを列挙、細分化して見てみよう。尚、これらは複合し得る。一.お金が必要で 収入が少ない、もしくはないから働かずにはいられない人の動機と言える。「お金なんて誰でも必要じゃないか?」と思うのは浅はか。「欲しい」と「必要」は違うのである。 では、何故お金が必要なのか? ここでも、状況は人によって分かれて来る。その0 今の収入がなく、生きていけないから ともかく今この瞬間仕事がなく食えない、という状態。 長期で雇う予定なら、ひとまず相手の気分は安定。実務経験があろうがなかろうが、やる気も能力もある。重要な仕事を任せても充分耐える。雇用保険の関係上、最低一年は働く保証があると思って良い。 短期で首を切る予定なら、即戦力、即解雇で済む程度の仕事しか任せられない。会社の方針、可哀想でも逆らう事は出来ない。しかし「どうせ、負け組」などと思ってぞんざいに扱ったり、使い潰そうと思ったりすると、仕事の効率、つまりあなたの仕事の成績そのものがどんどん落ちる。そうなれば今度はあなたがリストラ、転落人生。会社勤めを続けるならば、一度落ちればもう昇れない。フリーランスへ転向か。 あなたの方が収入が多かったり社会的な立場が高いと思うと、相手を見下した態度を取りがち。日本は年功序列、年下には丁寧語、年上には敬語、これで職場の雰囲気はぐっと良くなる。その1 今の収入では、生きていけないから 食うに困って、という事。 自ずと、時給と労働時間に対する執着が強くなる。 給料が多ければ喜ぶと考えてしまいがちだが、別の仕事を持っている為、時間の自由度が意外と低く、単純な昇給以外は喜ばない可能性が高い。 クビにされる事を怖れる度合いは高いが、反面、職探し自体には慣れているので、待遇が悪いと退職する可能性も高い。その2 今の収入がなく、それだけでは不安だから 配偶者なり家族なり財産なり、他に生活の基盤がある状況。いわゆる「主婦パート」のイメージに近い。 給料や勤務時間よりも、仕事内容そのものや人間関係に納得がいけば、辞める事もなく長期で続ける可能性が高い。無論、納得いかない場合は容赦なく辞める。その3 今の収入だけでは足りないから その1、その2の複合。 フリーランスの仕事を持ち(もしくは、それを目指し)、実家暮らしの若者などが当てはまる。勿論、働き者の主婦にも当てはまる。 本業を別に持っているという意識が強い為、給料については下がらない限りさほど気にしない。人間関係や仕事内容、有給の取りやすさなど、待遇面を重視する。二.働いているという事実が必要 日本に限った事ではないが、金銭を得る活動をしていない人間は有害であるという通念がある。無論、これが高齢者や障害者を差別する温床であるが、一個人としては合わせておくしかない。その4 社会との接点を保つ為 給料よりも、社会に貢献しているとか、社会と繋がりがあるとか、友達を作るとか、家に引きこもりたくないという理由。 他に給与や報酬を得られる仕事を持たない者全てに当てはまるが、もしこの目的が第一の理由に挙がっている場合は注意が必要。つまり、金銭を受け取る事に対する責任感、プロ意識が抜け落ちている可能性がある。その5 仕事をしていないと落ち着かない 定年退職組が少なからず持っている属性。 職業人として人生の六割方を過ごしていた為、他の時間の潰し方を知らない。 真面目によく働くが、思考に柔軟性には欠ける為、割り振る仕事ややり方の方を合わせる必要がある。その6 世間体の為 就職浪人や、不安定なフリーランス等が就く際の動機。無論、働き盛りでクビを切られた会社員にも当てはまる。 警察の職務質問を受けた時「無職です」「作家です」よりは、「××でパートやってます」「フリーターです」の方がまだ答え易い。 彼らは失職の不安と覚悟を常に持っている。挫折を経験している為、自己評価は本来の能力からは考えられない程に低い。 評価をきちんと行うと、信じられない程の働きを見せる場合がある。が、間違いなくパートタイマーという自分の立場に不満を持ってる為、より良い条件が提示されれば簡単に転職する。その7 評価されたい この社会、結局幾ら貰ったかが評価。金を貰わない行為は、所詮遊びと嗤われる。もっと評価を。 給料の発生しない仕事の代表格たる専業主婦や、仕事の少ないフリーランス等に当てはまる。 仕事に対して対価を貰っているという意識が強い。「給料分の仕事はする」等という台詞が素で出る。彼らの主観では給料プラスアルファぐらいの仕事はやっていると考えているし、客観的に見ても実際にやっている事も多い。 最大のタブーは不払い労働や、無茶な配置転換。軽んじられていると受け取ると、一気に仕事効率が下がり、退職へのコンボ。三.その仕事をやりたい 業種自体に憧れや、執着を持つ者はいるが、正社員枠は決して多くない。だとすれば、パートやアルバイトでその業種に食い込む。コンビニアルバイトからコンビニ店長へ、漫画家志望でアシスタント、芸人志望で鞄持ち。伝統的とも言えるやり口。比較的若い人間に多い。 一見、知識やモチベーションの高い人材だが、目標に達した瞬間に辞められる可能性も高い。その8 本当は正社員になりたい あなたの会社、もしくは業界の正社員になりたいけれど、求人がない、採用試験に落ちた、条件が合わない。その間の繋ぎとして、知識を取得するため、人脈を作るため、パートで食い込む。 当然、知識や仕事に対するモチベーションは高くなりがち。優秀な人材になり得る――次の求人時期が来るまでは。その9 資格や実務能力を付けたい 介護福祉士などは、実務経験が必要。まずは資格を付けて、就職に役立てる。実務をこなす事で、その業種を知る。 要実務経験の資格を目指していそうなら、必要な実務経験の期間の確認を。当然これが退職までのタイムリミットとなる。前職があったら足すのも忘れずに。いずれにせよ、能力が付いたと彼が判断したら辞める。そして、あなたの会社へ正社員として入社する可能性もない。入社希望していれば最初の段階で言っているので察するまでもなく分かるのだ。つづきTOP