Record04

●南谷朝子Live in 四谷天窓
●南谷朝子 in MANDALA-2
●石関芋平展
●売込み隊ビーム「よせばいいのに」東京公演

ながしろばんりさんの売込み隊ビーム「よせばいいのに」評

あなたの観覧記がイベントを次回成功に繋げます。掲載された各イベントの楽しい感想を編集室までお寄せ下さい。EVENT RECORDとともに掲載させていただきます。

3年前(03年)に好評を博した看板作品が大幅な改定を経て帰ってきた! かなりパワーアップして再上演!!
●東京公演→4月6日〜9日、下北沢駅前劇場(京王井の頭線・小田急線下北沢駅徒歩一分)。他詳細は下記URLでご覧下さい。



南谷朝子は20:15頃出番です。
共演: かなこ、鎌倉研ほか
2006年5月26日[金]19:00スタート \1500
LIVE in 四谷天窓

南谷朝子(Vo,G) 中村敦(Dr,Perc) 園山光博(Sax) 坂下秀美(Key,pf)
2006年4月20日 吉祥寺MANDA-LA2 Start 19:00 \2500+1D
詳細は南谷船 Nanya Ship曼陀羅グループまで。
「そうそう発見されそうなイキモノ達」…其の"ショクモクカイドウ-触目皆道"
(モルタルセメント-左右140cm)



「国が汚れ、空気も水も土も汚れ、人身心も汚れた近頃の地上の出来事を眺めながら、少し冷静になって「ただ」暮らしていようかと云った感じです。座禅はにが手なので、せめて、セッセと粘土いじりをしてようかと思ったりしています。」(日月宙紹介文より引用)――この文と写真の面から、とっても温厚で穏やかな人物像が浮かびあがる。さにあらん。毎回届く芋平さん(仲間内ではこうやって尊敬と愛情をもってイモヘイさんと呼んでいる)が発行する「日月宙季刊新聞」は、かなりの危険度といえる。とはいっても、辛辣ではあるが至極まっとうに世情を斬る、記事と俳句が楽しめる新聞だ。なにげに届く新聞をいつも楽しみにしているマニQなのである。
 30年来の知己であるアーティスト(こういう呼び方を当人は嫌うのだろうが)石関芋平の写真を見ると、たしかに老けた(ごめんよイモヘイさん)。が、内部にもつ物作り特有のふてぶてしい少年気質は隠しきれないでいるかのように、若々しくも思える。 それは多分、創作の合間の野良仕事か、あるいは素敵な奥様のおかげなのかもしれない。羨ましいかぎりである。
 ぜひ、皆さんも一度、石関芋平の世界をお楽しみ下さい。(マニQ)
 
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私のイベント観覧記

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売込み隊ビーム「よせばいいのに」評

「悪意」と「本意」
ながしろばんり

「兄ちゃん、何であの人と結婚したんじゃろう?」

 売込隊ビーム公演「よせばいいのに」は、九州地方(たぶん、方言的に九州だと思うが、あいにくの不勉強で特定できない)の農村地帯の喫茶店を舞台にした演劇だ。農家の兄ちゃんじいちゃんとうちゃんが仕事を終えて立ち寄り、アイスコーヒーを飲んで一息入れて家に帰るという村の拠点だったという。物語は、ここの喫茶店のマスターがなくなって、さて、その後継ぎは……というところから始まる。
 跡目相続を狙うのは4人。上京してパティシエの勉強をしていた姪、脱サラして陶芸家を目指しながら喫茶店を都合として夫婦でUターンしてきた男、アメリカがえりのジョージ・マイコーこと城島、それにあやしげな占い師。これにスポーツ新聞の男や、それから陶芸家の男の奥さんの経営コンサルタントが加わって、それぞれの思惑がぶつかり合うスラップスティック・コメディとなっている。
 相変わらずの鍛錬された台詞回しであるが、前回の「卵よ、みな鳥になれると思うな」と比較してピンときたのは、いわゆる「悪意の見せ方」だ。経営コンサルタントの方言のマネに憤るのもそうだし、かえって計算されているかのような奥さんの天然ぶりもはっきりいえば「悪意」だ。ネタばらしになってしまって恐縮だが、広告代理店の男の広告の載せ方だってある意味「悪意」だし、ここまでくると脚本家だってその悪意のエッジを効かせることに心血を注いでいる気さえするのだ。
 昨今、むき出しの悪意って見られないわねえ。最近はいい意味でも悪い意味でも悪意はなりを潜めちゃって、でもその代わり外套の中、下水道の奥ではぶくぶく身を太らせている。嫁姑戦争、金儲けへの嫉妬。アレよね、ホリエモンももうちょいと謙虚にしてたらいろいろな人のヤッカミを受けなくてすんだろうに。もっと地味ぃに裏取引をしていたら、もしかすると捕まらなくてすんだかもしれない。などそういった人間の業としての悪意。あとそれから、最近頭の働きが悪くなってきたというか、何にも考えなかったり、抑圧への我慢が足りなかったり、色々な要因はあるけれども、そういった突飛な行動が結局は悪意を持って見えてしまったり、というやつだ。これに関しては、結果としては「悪意」なのかもしれないけど、でも抑圧の無くなった「本意」が暴走した結果なわけだ。昔は電車の中での雑談など余所様に聞かせるものじゃなかったんざんすよ、なんて云っても誰も信じめえな。電話の内容なんて外に漏らすものじゃないから電話口を抑えるのがマナーでしたのよ、なんて云ってもこれも信じられまい。とにもかくにも、売込隊ビームは強烈な「悪意」を目の当たりにできる劇団である。いろいろの衝突をクリアしながら、共同経営として再スタートを切る喫茶店に待ち受ける結末さえ、もはや爽快な作者からの「悪意」である。そこに面白みを感じることが出来れば、きっと読者諸氏もとりこになるに相違ない。つまるところ「悪意」は「本意」である。登場する人物がみな必死であるがゆえに笑いを誘うという、コメディの王道はきっちり踏まえているのだから。

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