第37回平成の俳句バトル(縮)結果


 あの人の賀状はやはり四角くて 越冬こあら
以上の句が特選とされました! おめでとうございます!
……一等句、□……次点句

エントリ 作品 詠者 得票 備考
06 あの人の賀状はやはり四角くて 越冬こあら ■■■
01 物置の林檎ばかりがめらめらと 赤胡 □□
05 ヤキイモの声は荒れ野を駆けめぐる 赤胡
08 ラヂオすぐ止まりて雪の駐車場 兎六 □□
02 寒菊はみんな刈られてしまひけり 石川順一
03 震える手熱燗ぐいと日の出待つ 彦星
09 きらきらと舗装に光る雪の精 彦星
11 葡萄酒の壜真中に去年今年 越冬こあら
13 のしもちや融けてひとつに戻りけり 赤胡
14 夜空へとオリオンの蝶羽ばたけり 彦星
15 ひとしきり鳴き元朝の犬眠る 越冬こあら
5*3=15


 感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。
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推薦作品と感想
感想: 一等、01 次点、:09と14。
選者: 当バトル参加作者

感想: 特選 ヤキイモの声は荒れ野を駆けめぐる
次点 葡萄酒の壜真中に去年今年次点
   あの人の賀状はやはり四角くて

選句していたら全感想になったので参考までに。(兎六) ・ ……投票候補

01 物置の林檎ばかりがめらめらと
 めらめらと燃えている。
 リンゴだけ燃えている。どういうことだろう?
02 寒菊はみんな刈られてしまひけり  ・
 刈られてしまった寒菊。こんなものと分かっていながら、「趣味を解さない人もいるもの」なんて、気取ってみたり。
03 震える手熱燗ぐいと日の出待つ
(寒いから)震える手で熱燗をぐいと飲んで日の出を待つ。たぶん初日の出。
 言いたいことは分かるけれど、内容を絞ったり言葉を整理する余地がある。
04 鰤の汁ご飯にかけてうまきかな ・
 行儀が悪いと自覚しつつもおいしい。 開き直りの一句。
05 ヤキイモの声は荒れ野を駆けめぐる ・
 本歌を鑑みると病中吟とも読めました。お大事に。……だんだん、ヤキイモにうなされる姿が面白くなってきたので特選。
06 あの人の賀状はやはり四角くて ・
 くすっとくる面白さ。
 私の年賀状だったらフリーハンドで切ったいびつな四角形だろうなぁ。
07 鯉跳ねて冬の川には人は無し ・
 川辺に人がいないなら「には」が苦しい。
 しかし、水中に人がいないという句なら面白い。
 冬の川に人がいるところを想像するなんて酔狂ですもの。
08 ラヂオすぐ止まりて雪の駐車場
 言葉の意味が被っているところが気になる。
 整理の余地あり。
09 きらきらと舗装に光る雪の精
 幻想的ですね。 私なら「雪のかけ」としてしまう。
10 冬晴やきりきり回る洗濯機
 きりきりの音の面白さと、青天の爽やかさ。
 ただ、上五の晴れはあたり前。もう一工夫欲しい。
11 葡萄酒の壜真中に去年今年 ・
 正月になればしきたりも行事もあるかもしれないけれど、大晦日の夜はまだそれぞれの生活。
12 秒針のかき消してゐる霜の声 時計の音が大きく聞こえる夜。
 ただ、これ自体がちょっとありきたり。
13 のしもちや融けてひとつに戻りけり ・
 お雑煮か焼き餅か。くっ付いちゃったんですね。
 ただ、切れ字はどちらかにしたほうがいいです。
14 夜空へとオリオンの蝶羽ばたけり
 オリオンの蝶ってロマンチックですね。
 夜空とオリオンでちょっと被るところが気になります。 
15 ひとしきり鳴き元朝の犬眠る
 年末年始のころ、なぜか犬の声が気になっていました。
 普段よりもよくなくのでしょうか?
選者: 当バトル参加作者

感想: 02 寒菊はみんな刈られてしまひけり
 なくなったものすら鑑賞するという姿勢に感服いたしました。
01 物置の林檎ばかりがめらめらと
 『めらめら』ねえ、林檎がめらめらするかねえ……と考えているうちに、いつの間にか、この句のファンになりました。
08 ラヂオすぐ止まりて雪の駐車場
 寒くて、静かで、暗い。
選者: 当バトル参加作者

感想: 01 物置の林檎ばかりがめらめらと
 林檎とめらめら、とても不似合いな取り合わせな分、色のない物置の中で林檎の赤だけがやたらと鮮やかなイメージが浮かぶ。
06 あの人の賀状はやはり四角くて
 もちろん年賀状は誰のでも四角いんだが、きっとちょっと他人行儀な感じが寂しかったんだろう。
15 ひとしきり鳴き元朝の犬眠る
 犬も一応、「明けましておめでとう」と言いたかったのだろう。
選者: その他のQBOOKS作者

感想:  今回は好調で、一等を選ぶのに骨をおりました。
04 鰤の汁ご飯にかけてうまきかな
06 あの人の賀状はやはり四角くて
08 ラヂオすぐ止まりて雪の駐車場

 「鰤の汁」の素朴さもありがたいし、雪の静謐さとカーラヂオの対比もなかなかにしてあざやかです。視覚と聴覚が拮抗している。 でも、賀状が四角でもなおも「四角い」あの人は素晴らしいなぁ、と思ったのでこれにします。 他、「きりきりまわる洗濯機」もなかなかでした。(宮)
選者: 当バトル参加作者
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