第24回平成の俳句バトル結果

おめでとうございます!

しんぶんしかさこそ破り冬支度
オーバーの男終点まで起きず
ようこさん
お気楽堂
 QBOOKS規定に準拠し、該当者無しとさせていただきます。
 QBOOKS規定に準拠し、該当者無しとさせていただきます。
以上の句が特選とされました! おめでとうございます!

エントリ 作品 作者 得票 備考
11 しんぶんしかさこそ破り冬支度 ようこさん 4
13 オーバーの男終点まで起きず お気楽堂
02 寒暁の薬師銀座の鎧戸は 越冬こあら 3
04 押しひらく蜜柑の房を割るように 青野岬
07 泣けるだけ泣いて一日暮れる冬 越冬こあら
10 人に埋もれ張子な割れそ三の酉 宮武赤胡
15 赤と黒並べて寒きインク壺 越冬こあら
24 それぞれのマンガ読んでる年の暮 兎六
08 除夜の鐘、煩悩がなきゃ生きてけないさ 2 失格
12 ブルドッグ風の笑顔の息白し 兎六
17 のしかかるものみな呑めよ鍋の湯気 兎六
20 雪だ! さあ、シロップもってかけだそう! 失格
01 願わくば艱難辛苦はあなたから ようこさん 1
06 師走かなフリースの袖てかてかと 宮武赤胡
09 恋人の言の葉集め落ち葉焚き 彦星
18 ポインセチア赤い仕組みが分からない お気楽堂
19 和歌詠む夜俳句憎いは詠む夜川 彦星
22 詠み臥せば旅の日延びた芭蕉みよ 彦星
8*5=40


 感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。

 今回も選句なされなかったかたがいらっしゃいます。
 最近は天地人と揃い踏みすることも少なくなりましたが、選句者が沢山いらした方が勝敗もハッキリしますし、盛り上がることでしょう。
 ですので、ご家族の方、同僚の方、皆さん連れ立って選句いただければと思います。

 みなさんの今年一年の俳句ライフが愉快痛快なものになりますように。今年もよろしく。(宮)

推薦作品と感想
感想: 04 押しひらく蜜柑の房を割るように
 表現力。

07 泣けるだけ泣いて一日暮れる冬
 一瞬、自分の句かと思いました。泣き暮らす日、たまにあります。

11 しんぶんしかさこそ破り冬支度
 かさこその静けさが冬の感じですね。
 寒くなると虫の音が消えて、小動物の立てるかすかな音も聞こえてきます。

13 オーバーの男終点まで起きず
 乗客が出入りするなかで、いつまでも眠っているオーバーの男性にだんだんと好奇心が
沸いてくる。ちょっと小説のなかに入ったような感覚かも。

15 赤と黒並べて寒きインク壺
 赤と黒のインクしか見えないところに、乾いた寒さを感じました。
選者: 当バトル参加作者

感想: 11 しんぶんしかさこそ破り冬支度
 部屋の隅でひとり、何故かこそこそと冬支度をしている様子が浮かびました。

12 ブルドッグ風の笑顔の息白し
 肥えたお父さんの温厚な笑い顔。

13 オーバーの男終点まで起きず
 怪しい(本当は怪しくないのだろうが)怪しい。見てる自分も怪しい。

18 ポインセチア赤い仕組みが分からない
 ずばり! パッと、そういう色ですね。

24 それぞれのマンガ読んでる年の暮
 我が家もそんな感じでした。
選者: 当バトル参加作者

感想: 06 師走かなフリースの袖てかてかと
フリースって軽くて温かくて、冬の必需品です。

09 恋人の言の葉集め落ち葉焚き
ずっと覚えておきたい言葉もあるけれど、燃やしてしまいたい言葉もある。

13 オーバーの男終点まで起きず
きっと、疲れてたんだろうなぁ……いろんなことに。

17 のしかかるものみな呑めよ鍋の湯気
鍋って体だけじゃなく心まであたためてくれますね。

24 それぞれのマンガ読んでる年の暮
言葉を交わさなくても、それなりに心が通じ合っている年の瀬の幸せ。
選者: 当バトル参加作者

感想: 01 願わくば艱難辛苦はあなたから
  皆が思うあなたから

11 しんぶんしかさこそ破り冬支度
  ようこさんのペットかな

12 ブルドッグ風の笑顔の息白し
  恐い顔して笑ってる、出来たら良いな

13 オーバーの男終点まで起きず
  親切で、心配性で、観察する、まさにイに非の人

17 のしかかるものみな呑めよ鍋の湯気
  結構入ってしまうものですね。心配しますけど。
選者: 当バトル参加作者

感想: 02 寒暁の薬師銀座の鎧戸は
  きっちりしまっているんでしょうね。
04 押しひらく蜜柑の房を割るように
  桃色名作。
10 人に埋もれ張子な割れそ三の酉
  せっかくの縁起物、家へ帰るまでに壊れたら哀しいよね。
19 和歌詠む夜俳句憎いは詠む夜川
  ううむ。私の場合短歌モードの時は俳句さっぱり。
  憎いとまでは言いませんが……
20 雪だ! さあ、シロップもってかけだそう!
  いけません!最近の雪は危ないですっ!
  でも気持ちはよーく分かる。苺シロップがいいな。(楽)
選者: 当バトルの参加作者

感想: 07 泣けるだけ泣いて一日暮れる冬
 そういわれてみればここ数年泣いてない
 さぞかし気持ちいいだろなうらやましいと、思った。

10 人に埋もれ張子な割れそ三の酉
 子供の頃夏祭りの縁日よりお酉さんすきだったなと、思った。

13 オーバーの男終点まで起きず
 気がついたら車庫って・・・怖いよなあと、思った。


15 赤と黒並べて寒きインク壺
 そうねグレーもあって人生よねと、思った。

22 詠み臥せば旅の日延びた芭蕉みよ
 何これすごいじゃん山本山だと、思った。
選者: 当バトル参加作者

感想: 02 寒暁の薬師銀座の鎧戸は:渋いですねえ、詠み慣れてますねえ。
08 除夜の鐘、煩悩がなきゃ生きてけないさ:全くだ。「俳句」とは違う部分でなぜか共感。
10 人に埋もれ張子な割れそ三の酉:玄人っぽくて良いねえ。
11 しんぶんしかさこそ破り冬支度:しんぶんしを仮名にしたことで、目から字が飛び込む楽しさがありますねえ。
24 それぞれのマンガ読んでる年の暮:うんうん、わかるなあ。姉さんはのだめ、僕はデスノート、パパは島耕作で、ママはガラスの仮面。会話は無くてもみんな幸せ。
選者: 当バトル参加作者

感想: 02 寒暁の薬師銀座の鎧戸は
 「鎧戸」の重さがじつに効いています。
04 押しひらく蜜柑の房を割るように
 内腿をおしひらくよに実ははじけ。
07 泣けるだけ泣いて一日暮れる冬
 部屋があったかいか寒々しいかで感じがわれてきます。
15 赤と黒並べて寒きインク壺
 冬の寒さの捉え方が、じつにいいセンスなのです。
20 雪だ! さあ、シロップもってかけだそう!
 馬鹿ー。だがそれがいい。だって「シロップ」ですぜ?

 いま夏の回を読み返すと、なかなか思い出します。感じを。(宮)
選者: 当バトル参加作者

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