第2回平成の俳句バトル結果

おめでとうございます!
 胃袋と成り熱燗を受け止める      越冬こあらさん
 [地]は得票数を人数が上回ったため、該当作品なしとさせていただきます。
 [人]は得票数を人数が上回ったため、該当作品なしとさせていただきます。
以上の一作品が特選とされました! おめでとうございます!

エントリ 作品 作者 得票
16 胃袋と成り熱燗を受け止める 越冬こあら 3
13 細雪 舌で受け取る 冬なごり 瓜生遼子 2
15 黄と緑 イチョウのオセロは 引きわけで  瓜生遼子 2
19 はるじおん転んだきりの空模様 ながしろばんり 2
20 降りつ雪明日の朝には背比べ ながしろばんり 2
21 半分は陽に燃えており猫柳 ながしろばんり 2
01 紅白と 年越し蕎麦に 酔いしれて 暇 唯人 1
05 菜の花を摘んで酒飲む強かさ 榎生 東 1
06 独り身の地獄に仏娘来る 榎生 東 1
07 秘め事を こめられあらわな チョコの粒 ゆふなさき 1
10 山白く 息も白くて ほほ紅い 千早丸 1
12 板の間で 素足喰いつく 冷気かな 千早丸 1
14 五月雨の 黒土に染みる 葱畑 瓜生遼子 1
17 優柔で不断なる身や寒の雨 越冬こあら 1

 

 感想票をお送りいただいた皆様、ありがとうございました。
「私の投票がない!」「内容が違うような」……掲載もれ、ミス等ございましたらご連絡いただけますようお願いいたします。
 なお、今回の結果、このまま天地人が出揃わないようなことだと少々寂しいですので、次回バトルおよび投票の方法を若干変更する予定です。詳細が決まり次第お伝えしてまいりますので、お待ちください。(宮武)



推薦作品と感想

感想: 06「独り身の地獄に仏娘来る」 「娘」が「母」になっても実感できるかな、と。
16「胃袋と成り熱燗を受け止める」 酒飲みの心理(笑)
20「降りつ雪明日の朝には背比べ」 豪雪地帯の人は、大変なんだろうなぁ
票者: このバトルへの参加作者

感想: 05.菜の花を摘んで酒飲む強かさ (榎生 東さん作
 妙齢の女性の事を詠まれた句でしょうか。 「アンナ顔してて実は酒豪なんだよ」っていう面白さの再発見。
13.細雪 舌で受け取る 冬なごり (瓜生遼子さん作
 思わず舌を出してしまった羞恥と冬惜しむ心持ちのコントラストが見事です。
19.はるじおん転んだきりの空模様 (ながしろばんりさん作
 鬱陶しい空模様、でも、作者は足元に元気を見つけたようですね。  
票者: このバトルへの参加作者

感想: *12句 千早丸さん
 私がすっごい冷え性だから(笑)分かります、この感じ。
*20句 ながしろばんりさん  私はあまり雪が降らない土地に住んでいるので、朝起きて雪が積もってるってことがな いんですよね。積もってても1cmくらいだし。だから、豪雪地帯とかで雪が降るとこん な感じなのかも!とちょっと驚きました。
*1句 暇 唯人さん  あぁ、まさしく私の家の飲んだくれたちの姿だ……(笑)正月は毎年、この句のような 光景が広がっています。これが理由かな(笑)
票者: このバトルへの参加作者

感想: 15 イチョウ→緑と黄色→オセロの連想が斬新。
16 これが一番実感にある。一人身では熱燗も面倒だが……
17 寒の雨、優柔と不断と、色々な思いを含んでいて、妙案。 (M)
票者: このバトルへの参加作者

感想: 季節にタイムリーなのと色鮮やかなのを選らんでみました。 色があるってのはいいですね。
※スタッフ注・07、10、15句選出
票者: このバトルへの参加作者

感想: 14、21 目を凝らして現象を捉える俳句のオーソドックスな手法で成功 しています。
13 細雪と冬が気になりますが感じはよくわかります。
票者: このバトルへの参加作者

感想: ・・・俳句は素人のくせに、気になるのですよ細かいことが。
 最近は新俳句などもできて自由な俳句が認められていますが、やっぱり作法に則った制限の中の美というものに惹かれるので。
 これは今ごろは有りとかこの使い方ならOKとか、これはちょっととか、誰か、俳句の解説してくれないかなあ。
 今回気になったのは14句。 「葱」は冬の季語、「五月雨」は夏の季語、季節感がよくわからない(加えて黒土は春の イメージがあるし)こういうことを言うのは古くさいのかもしれませんがちょっと気にな りました。
 好きなのは、こあらさん16句  冷え切ったからだに熱燗をきゅーっっ。胃の腑にしみる、その一瞬。ああ、わかる。
 ながしろさん19,21句は春の予感があっていいですね。立春を過ぎたらもう春ですから。
 季語なしですが、共感を覚えたのは千早丸さんの11句。この時期、静電気には閉口しますね。かわいくて好き。  川柳テイストですね。ゆふなさんの7句も好き。チョコレートに秘められた思惑が錯綜する2月。寒気のなかの熱いバトルがデパ地下食品売り場でも繰り広げられてますよね。色々な場面が浮かびおもしろかったです。
票者: その他のQBOOKS作者